私は自分のことを、なんの特技も趣味も無い人間だと思っていました。
正確には29歳までパチスロが趣味でしたが、唯一の趣味であるパチスロすらつまらないと思い始めてしまいました。
仕事の能力の低い私は、当時していた介護の仕事でも使えない人材扱いされ、何度も失態をしました。
結果的に病んでいき、仕事を辞めることになり、仕事を辞めた数日後、無趣味・童貞・無職・引きこもり・ニート・鬱・アル中・30歳となったのです。
その後、徐々にパチスロは打たなくなっていき、介護の仕事はもうやらないと考えた私は、本当に何の特技も趣味も残りませんでした。
無職だったので時間はあった
30歳になった瞬間はそれなりに絶望しましたが、それから数日が経過して、そこそこ頭が動くようになっていました。
仕事を辞め、絶望の中でフラフラし、次の仕事も何も決まっていない状態でしたが、私はぼんやり考え始めました。
「今の自由な休みって、今後二度と訪れないかもしれない」と。
私は、今の休みに何をするかを考え始めたのです。
とりあえず、釣りをしてみた
本当に何もする事が無い私は、恐らくgoogle検索で「趣味」とでも検索したのでしょう。
私は小学生の時以来、魚釣りをしようと思い立ったのです。
分からない事は全て聞いた
30歳までの人生で、私は分かったフリを沢山してしまう人間でしたが、魚釣りの事なんて小学生以来で、何も知りません。
それでも魚釣りをしてみたいと思った私は、思い切って店員さんに全て聞き、必要な物を揃えてタンクトップで江の島に繰り出しました。
やりたい事に、うまい、へたは関係ない
炎天下でタンクトップで8時間ほど行った魚釣りは、そこそこの成功。
何匹か釣る事が出来ました。
海と太陽を舐めていた私は、上半身、タンクトップ形のヤケドと水ぶくれが発生し、それから2週間ほど苦しむことになります。
旅行の計画を立てた
私、ラーメン二郎が好きでした。
ラーメン二郎は全国に40店舗ほど存在します。
私はすでに20店舗ほど食べて回っていたのです。
残りおよそ20店舗、関東がメインですが、中には仙台や北海道もあります。
当時横浜に住んでいた私は、思いました。
「もし全国制覇するとしたら、タイミングは今しかないだろう」と。
無趣味・童貞・無職・引きこもり・ニート・鬱・アル中・30歳の私は、全力でラーメン二郎制覇旅行を計画しました。
完全に一人旅です。
特に誰との出会いがあるわけでもありません。
コミュニケーション能力も低かった私は、黙々と計画を実行しました。
すでに少し楽しくなっていた
現地に行き、ラーメンを食べ、現地付近の名所に行く。
現地に行き、ラーメンを食べ、現地付近の名所に行く。
その繰り返しの結果、私はラーメン二郎を全店舗食べる事に成功したのです。
そこそこの達成感があったのと、つまらない日々が少しだけ楽しくなっていったのを鮮明に覚えています。
何の趣味も特技も、今無くても別に良い
つまらない日々を少し楽しくする事に関して、何の趣味も特技も必要ありません。
ただ、やりたいと思った事を、ただ、適当にやってみる、それだけで、人生少し楽しくなるものです。
私にとってこの旅は、新たな希望を見出すことができた、ただの旅行以上のものでした。
旅行のあと、私は就職活動をすることになりますが、その前に旅行をしてみて、本当に良かったと思っています。
自己再発見の11STEP、その5、やりたい事はとりあえずやってみる
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