あなたは自分のことが嫌いですか?
私は、嫌いでした。
まず見た目。学生時代には、たまに容姿を馬鹿にされることもあり、自分の容姿に自信なんて全く持てませんでした。
そして、悪い頭。
中学生の成績は特に悪く、中学3年生の通知表の成績には5段階中1と2しかなかったのをよく覚えています。
別にサボったり反抗していたわけでもなく、本当に授業が理解できなかったのです。
そして、卑屈な性格。
自分を下に置いて、誰かに構ってもらおうとしたこともあります。
ですが、そんなことをすれば腫れ物に触ろうとするような態度で接されるだけです。
一時的に同情してくれる人がいるかもしれませんが、長期的には避けられたり、距離を置かれることが増えるでしょう。
私の態度は周囲の人々を不快にさせ、自分自身の価値を下げる行為だったのです。
私はそんな性格のまま30歳の誕生日を迎え、無趣味・童貞・無職・引きこもり・ニート・鬱・アル中・三十路となってしまったのです。
自分のことが嫌いな人は他人に優しくできない
自分のことが嫌いな人は、他人に優しくすることが難しいです。
「自分のことは嫌いだけど、他人には優しくできているから、俺は関係ないな」と思った方もいるかもしれません。
ですが、自分のことが嫌いな人は、他人に優しくできないのです。なぜなら、自分のことが嫌いな人は、自分に優しくすることもできていないので、他人が喜ぶコミュニケーション自体ができていないからです。
自分の事が好きな人は、自分がされて嬉しい事や、自分や他人の許し方が分かるので、最低限のコミュニケーションが可能になるのです。
なので、まずは自分に優しくし、自分の事が嫌いではなくなるところまで持っていかなくてはなりません。
なぜ私は、自分の事が嫌いだったのか
私は、見た目や頭、性格が悪い事を理由に自分の事を嫌いだと思い込んでいました。
それに、当時の私の唯一の趣味は、パチスロ。
強いて言えばあとはお酒とタバコが趣味の、ギャンブル中毒者です。
正直に言って、今考えてみても当時の私のステータスは、あまり良くはありません。
ですが、私より見た目も悪く、頭も悪い人がいたとして、その人も自分自身の事が嫌いかというと、完全に別問題でしょう。
私が自分の事が嫌いだった明確な理由
ところで、なぜ当時の私は自分の事が嫌いだったのか、あとあと考えてみると、明確な目的意識がある事に気付きました。
それは、自分が嫌いだという事にしていれば、新たな人間関係を構築しないで済むため、自分が傷つかなくて済むからです。
友人も非常に少ない私は、新たに友人を作る事もしないで済みますし、自分の事が嫌いなので、異性との交流もしなくて良いので傷つく事なく済むのです。
そんな目的のために私は「自分の事が嫌い」というレッテルを自分に貼り付けて、傷つく事から目を背け、自分を守っていたのです。
私が変わったキッカケ
私の唯一の趣味はパチスロです。
そんな私は29歳で病み、30歳で絶望に陥る事になるのですが、そんな中でたった一人、私と接点を取ってくる友人がいたのです。
私は、この友人の行動に対して、強烈な違和感を覚えました。
「なぜ、こいつは、今の俺なんかと接点を取るのか。別にメリットも無いのに」
私は、凄く考えてしまいました。
「なぜなのか」
「メリットも無いのに」
「なぜなのか」
「パチスロに関する知識が少なからずあるし、こいつもパチスロ打つし、まぁお互い様かもな」
そんなように思った記憶がありますが、あまり納得のいく結論ではありませんでした。
自分の事しか考えてこなかった人生
私は今まで、自分のメリットしか考えてこない人生を歩んできました。
ですが、彼は自分のメリットを考えずに、私と接点を取ろうとしているようにしか思えなかったのです。
そして、考え続けました。
「なぜなのか」
「自分だったら、この選択をするだろう。でも、彼だったら?」
色々と考えているうちに、私は「彼」の事ばかり考えるようになっていったのです。
気付いたら、私は彼の事を信頼してしまっていました。
初めて言葉が変化した
無職で30歳で、毎日特にやる事の無い私は、トボトボとパチスロを打ちに行きました。
そしたら、彼がいたのです。
そして、どうやら勝っているようで、多くのメダルを所持していたのです。
今までの人生であれば、私は「なんだよ、こいつ勝ってんのかよ」と不機嫌になった事でしょう。
ですが、彼の考えを考えていた私はなんとなく、言うべき事に気付きました。
「彼なら、こういうだろう」と、思った事を口に出してみたのです。
私は彼に「おっ、出てるな、良かったじゃん」と言いました。
私は、同じ状況下で、生まれて初めて嫉妬ではない言葉をかける事が出来たのです。
私は恐らくこの時初めて「自分嫌いを卒業」したのです。
その瞬間から、私は少しずつ自分の考え方や行動を変えていくことができました。
自分を嫌うことから解放され、他人との関係を築くことの大切さを学び始めたのです。
友人との関係を通じて、自分に価値があること、自分を大切にすることの重要性を理解するようになりました。
人間関係が幸福度に与える影響
私の経験だけでなく、長期的な研究でも人間関係が幸福度に与える影響が確認されています。(Harvard Gazette)。
この研究によると、中年期に良好な人間関係を築くことが、老後の健康と幸福に直結と書かれています。
自分のことが嫌いなままでは、人生を楽しむことは難しいですが、自己改善する事で充実した人生を送ることができます。
少しずつでも前進することで、自分嫌いに変化が訪れるのではないかと思います。
自己再発見の11STEP、その3、自分を嫌う事をやめる
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